こんにちは。
このブログと、実習大人向けブログ(https://2022fallmuseum.blogspot.com/)では、ジェンダーについていくつかのお話をおとどけしました。
でも、ジェンダーについて学ぶのって、どうしたらいいんでしょう?どこで勉強できるのでしょうか?
私は一つ、マンガを紹介します。マンガでジェンダーを学べることもあるのです。本が苦手なひとでも、マンガなら読めるかもしれません。
紹介するのは「違国日記(いこくにっき)」という作品です。さくしゃはヤマシタトモコさんです。
この作品では、「人と人は、どうしたって完全にわかりあうことはできない」ということがていねいにえがかれています。
人とかかわるのがとくいではない小説家、親をなくした高校生、女の子が好きな女の子、身体は男だけれど、性別はあいまいな人……、この物語の中には、いろいろな人が出てきます。
その中には、ジェンダーの問題に苦しむ人も出てきます。「男らしさ」「女らしさ」というジェンダーバイアスもその一つです。「男らしさ」をやめて、男の人の生きづらさに向き合っている男の人が、この物語には出てきます。
2018年に起こった、大学医学部の不正入試(ふせいにゅうし)問題も登場します。これは、女性であることや、浪人(ろうにん)をしていることを理由にして、大学受験のテストの点数を不正に引かれていたという問題です。この問題に直面した登場人物は「こんなの人間扱いされてないってことじゃん なんで誰も今まで正してこなかったの 絶対に許せない」とはげしく怒り、声をあげます。その声が、周りの人に広がってゆきます。
このようなことが起こっていたなんて信じられないかもしれません。ですがこれは、確かに起こっていた問題なのです。
このように違国日記では、社会にひそんでいる様々な問題をテーマにして物語が進んでゆきます。問題に向き合いながら、声を上げて、自分らしく生きようとする人たちがたくさん登場する物語です。この物語を読んでいると、自分のなかにある偏見や、ジェンダーバイアスについて思い知らされます。
ジェンダーを学ぶきっかけはいろいろなところに転がっています。本もそのきっかけの一つでしょう。
気になった人はぜひ「違国日記」を読んでみてくださいね。
・参考文献
『違国日記』ヤマシタトモコが語る、“口うるさいマンガ”を描く理由 「人のあり方は多様でいいと気づくのはすごく難しくて苦しい」(Real Sound)https://realsound.jp/book/2021/02/post-708185.html, (最終閲覧日:2023年2月7日)
N.M.
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